ミチオ
ミチオ⇒
それからも私達は適当に会って図書館に行ったり、散歩したり、そしてセックスもしたわ。


私とミチオは身体の相性が良いと思う。


とてもね。


それって大事なことよね。


だってセックスって何もかもさらけ出すでしょ?


取り繕いながらのセックスなんて、気持ちよくなれないじゃない。


これまで恥ずかしいって思ってた事もミチオとは自然に出来た。


そうなる事が当然のように。


私はミチオの腕に包まれ自由に泳いだ。


だけどそれでも私達がお互いの名前を教え合う事も仕事のことも何も話すことは無かった。


そうやって身体をいくつも重ね合っても私達の間に付き合おうとか好きだよって言う言葉は無かった。


いつの間にか出来てしまっていた私達の暗黙のルールに従って。


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