心の中の小さな子供
おばあちゃんは、入院して三ヶ月、様態は徐々に悪くなり、

抗癌剤のせいで眠ることが多くなった。

おばあちゃんが、とうとうその日を迎えることになった。
私は会社に電話して夜勤を代わってもらった。

おばあちゃんは苦しように息継ぎをするように呼吸をしていた。

手を握りおばあちゃんとの思い出と小さい頃のままの私は、無言で話をしていた。

おばあちゃんはすごく頑張った。

ひ孫の顔を見たかったかもしれないし、
私の花嫁姿も見たかったかもしれない。

おばあちゃん不幸な孫だ。

ごめんなさい。。。

そして息を引き取った。

おばあちゃん、お疲れ様。今まで育ててくれてありがとう。なんて声をかけたらいいかわからなくてそれしか言葉が出てこなかった。

お父さんはいろいろな手続きに追われていた。お婆ちゃんは家のお風呂に入りたいねぇ。と言っていたので一度家に戻り葬儀場に行くものだと思っていた。

父はそのままおばあちゃんを葬儀場に連れていこうとした。

「なんで?!おばあちゃんはお家で過ごしたがってたんだよ!家につれてって帰ってあげようよ!」

そういうと、お父さんも私の説得に納得した。
ただこの時知らない女が出てきたのが私はものすごく気に入らなかった。
すべて取り仕切っているのだ。

なんなの??この女。お父さんの何?!

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