孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。


「おお?やっと来たか。金はちゃんと持ってきただろうな」

男は機嫌を直したのか、不気味な笑みを浮かべた。


「金なら此処だ」


湊は男に大きな鞄を差し出した。

一体いくら入っているというのか。

いや、いくらだっていい。そんなお金、湊に払わせるわけにはいかない。


「湊、払わなくていい」

「…ユア」


そこでやっと私に目を向けた湊は目を見開いた。

その目に映したのは何?


「…金なんぞいくらでもくれてやる」

「なんだ、急に」

「けど、…ユアに手を出した代償は頂かねえとな」


そう言うか言わないかの間に、湊は男を殴った。

凄い音を立てて男がバタッと倒れる。

なのに、湊は男をもう一撃食らわした。



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