世界一のアイの歌
出会いは
闇を司るカラスが、爽やかに鳴いていた。

田中はなぜか、やたらとカラスに好かれるのだった。

ふだん道を歩いているだけでも、電線には何百羽もカラスがとまり、

みんな一斉に田中にあつい視線を向けては、
カアーカアーカアーと鳴き声オーケストラが始まる。


田中はカラスの声が好きなので、iPodに録音し、

46時中その鳴き声を楽しんでいた。
< 3 / 10 >

この作品をシェア

pagetop