新月の王 Ⅰ
無免で1100のKATANAを200キロ近くのスピードでチキンレースって・・・。


ありえねぇ。そりゃ零二さんも怒るだろ。


よく生きてたな、とさえ思う。死んでても当然の運転じゃねぇか。


さすがに俺もドン引きしたわ・・・。


と同時にあいつの、あの目を思い出していた。


たまーに極々たまーに一瞬見せるあの何の感情も映さないあの目・・・。


あれは死ぬ覚悟が出来てる奴の目か。


死ぬ覚悟とは違うな・・・生きてる意味などない。


そう思ってる気がした。


あの一瞬に見せるあの目に気付いてるのは、今のとこ俺一人のような気がする。これは俺の過信か?


しかし・・・探し出す?


紫蛇?もう動いてるはずだ。四蛇連は当然動くだろう。


他に何を探し出すんだ?

柊哉side end
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