不機嫌なキスしか知らない
……どうしよう。
圭太が今日、菫ちゃんに告白することよりも、ずっと。
空き教室に入っていく2人を見ている今の方が、ずっと胸が苦しい。
……そっか、そうだよね。
どうして私、勘違いしてたんだろう。
紘にとって私は特別じゃない。
ただたまにキスするだけの、都合のいい遊び相手。
紘は私のことが好きでキスするわけじゃない。
圭太に嫉妬したわけでもなければ、私を守ってくれたわけでもない。
……紘が好きなのは、麗奈先輩だ。
どうしてそんな簡単なこと、忘れてたんだろう。