溺愛ENMA様
閻魔は更に続けた。

「俺がお前を守ってやる」

「閻魔……」

なんでだろう。

大好きな友達の仁を傷つけられて、ムカつくのに。

なのにどうして私は閻魔を信じてるんだろう。

閻魔にそう言われると安心するのは何故なんだろう。

強くて逞しくて、私に真っ直ぐ差し伸べてくれる閻魔の手を、離したくなくて。

「閻魔……ありがと」

本当に閻魔は、頼れる従兄みたいだ。

「飯食うか?」

「うん」

「作ってやる」

私が笑うと閻魔も白い歯を見せた。

「抱いて降りてやろうか?」

真面目な顔でそんな事を言うから、思わず吹き出してしまう。

「大丈夫だよ。ありがと」
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