溺愛ENMA様
六番勝負

守ってやると言っただろ

※※※※

「えー、円真君、熱で欠席?!」

私は眉を寄せる桜ちゃんに焦りながら答えた。

「多分、疲れが出たんだと思う。転校してから慌ただしかったし」

「そっかあー、残念」

閻魔がいなくなった夜の出来事を思うと、胸がズキズキした。

閻魔に組み敷かれ、自由を奪われたあの時を考えると、涙が出そうになる。

分かってる。

あれは閻魔の苛立ちの表れで、彼が本気で無理矢理どうにかしようと思ったわけじゃないって。

意地悪をしてしまうくらい、彼は蘭さんの傍にいたいのだ。

その時、胸が一際ズキッと痛んだ。
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