溺愛ENMA様
十番勝負

溺愛閻魔様

※※※※※

シャッという短い音と共に、朝の光が瞼に届いた。

閻魔だ。

「ルナ、アサゲ……じゃなくて朝飯が出来たぞ……て、おい仁っ!!なんでお前がルナのベッドで一緒に寝てんだよっ?!」

「あー……?いってっ!!殴んなっ」

部屋が騒がしくて寝ていられなくなり、私はゆっくりと寝返りを打つと枕元の時計を見た。

「……閻魔……まだ六時じゃん。私、今日は代休なんだけど……」

「今日から俺は涼馬と出張なんだ。明後日まで会えないんだから、一緒に飯が食いたい。仁は帰れっ!!」

「なんだよ、キレんなっ!」

うるさ……。

眼を擦りながら隣を見ると、閻魔に殴られたらしい仁が、ベッドの上で胡座をかき、ガシガシと自分の頭を掻きむしっていた。
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