俺の手が届く範囲にいろ。
「あの子ね~もう
半べそかきながら帰ってきてね。
実月もまだまだ子どもね~」
と、里美(satomi)さんは
困ったように言っているけど…
それと同時に、
心配しているようにも見える。
「ご飯も食べずに
部屋にこもっちゃってね…」
「そう、なんですか……。
ちょっと上がっても大丈夫ですか?」
「えぇ!どうぞどうぞー」
「お邪魔します」
そう言って、俺は実月の部屋に向かった。