俺(私)、男子校に行きます!
銀蝶


静かな夜の街に響く騒ぎ声

その騒ぎ声を聞きつけて一人の少女が現れた
そして、一方的に殴り続けている男に問う

「お前……何をしてるんだ?」

少女から発せられたその声は少女のものとしては低く威圧感があったが、とても美しかった。

男は振り返り、答える

「うるせぇ!お前に関係ないだろ。」

そういいながら男は少女に殴り掛かる

少女はその言葉を聞いてフッと笑みをこぼし、男の拳を止めて


「お前はさみしいやつだな。お前には守りたい人や物はないのか?」


と言った

男は気づいたようにハッとした顔をして答える


「…………仲間……が…いる…………」


「なら、この拳は一方的に誰かを傷つけるものじゃなくて、その“仲間“を守るものじゃないのか?」

少女は微笑みながら男にそう言った


「大丈夫。お前ならまだやり直せる。帰れ。守るべき仲間の所に。」


少女はそう言い、夜の闇の中へと消えていった
その瞬間、夜風に綺麗な銀色の髪がなびいた


取り残された男は呟く

「…………銀蝶」




夜の街は静けさを取り戻した

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