セロリとアライグマ
オレのあだ名は「セロリ」。

たまたま歌手の山崎まさよしと名前が一緒だったから。

そして山崎まさよしの「セロリ」という歌からついたあだ名。


これだけの理由でこう呼ばれている。



オレの場合は、山崎まさよし結構好きだし、まぁ大したあだ名じゃないからどうでもいいと思っているが、きっとそうじゃないヤツの方が多いんじゃないかな。



人のあだ名なんてこんなもんだ。

結構適当で、何の意味も無い。

大した考えていないのだ。

面白半分でその名を呼んでいることで傷づいている人だっているかもしれない。



太っているからといって「デブ」とか簡単に呼んで傷つけていないか。

ちょっと人より無口だから「ネクラ」なんて呼んでいないか。

背が低いからって「チビ」なんて呼んでいないか。

髪の毛が薄いからって「ハゲ」なんて呼んでいないか。



呼んでいるヤツは、それで呼ばれている本人がどう思っているか考えた事なんてきっと無い。

手を洗うからといって「アライグマ」なんて呼ぶことも、そんな日常の一つなんだ。



差別をするあだ名の一つ。

人を小ばかにするネタの一つ。

人を卑下することで、そいつは優位に立ったと勘違いをする。

誰も優位になんか立っちゃいないのに。



みんなと同じじゃないと、どうしておかしいんだろうか。

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