五月雨物語
その日

嬉しくてアフターも断り

あたし達は

夜の街に繰り出した。

「今日は、飲もうよ!

あたしが奢るからさっ!」

「わ~い!

 とことん付き合うよ~!」

「どこ、行く~?」

「ユラのお祝いだから

ユラが決めなよ~!」

酔っ払いの行きかう街を

三人で大はしゃぎで歩いた。


その時

ふと横の路地に目が留まった。

そこには

俯いて泣いてる若い女の子と

その子を庇うように

両手を壁につき

ちょっと困ってます

オーラを出してる

スーツ姿の少年の横顔が・・・

あたし達の声がうるさかったのか

こっちを見たその男の子と

一瞬、目が合ってしまった。

<げっ!気まずい。。。>

 
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