テレビの向こうの君に愛を叫ぶ

昔から共働きの両親に代わって妹のご飯を作っていた俺は、いつの間にかメンバーに「シェフ東雲」と称されるレベルに達していた。

おかげで、次のシーズンのドラマではカフェのシェフの役を演じることになり、最近はその練習も兼ねて、いつもにも増して料理をするようになった。
特にみんながお気に入りなのは、今作っているクルミとミートソースのパスタ。
俺が初めてみんなに振る舞った料理だ。


タイマーが鳴り、俺はボウルでさっきのソースとパスタを合わせる。
トマトのみずみずしい香りがキッチンに広がった。


「うわー、うまそ」


隣では蒼が目を細めている。

バジルをトッピングしてから、蒼と二人、手分けしてパスタの皿をリビングへ運んだ。

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