テレビの向こうの君に愛を叫ぶ



『本当なんだって!ラーメン奢ってもらったもん』



秒で返ってくる返信。



『具合い悪いんでしょ?早く寝なさい。
おやすみ』



おやすみで強制終了されたメッセージのやりとり。

やることがなくなった私はちらりと澪君を見る。


澪君もなにやら携帯を操作していたが、私に気付くとその手を止め、「どうしたの?」と首を傾げた。



「もしかしてこれって何かの、番組ですか?」


私は芸能人が突然現れるというドッキリ番組を思い出す。


「あは、違うよ。でもそうだよね。
そんな簡単に信じられないよね」



澪君はちょっぴり寂しそうな顔で笑う。

< 31 / 240 >

この作品をシェア

pagetop