スイート・ルーム・シェア -御曹司と溺甘同居-

Floor 22



一日に流れるテレビCMの回数はおよそ4300回以上。

その中で、見た人の心に残るCMを作るというのは至難の業。

最近ではインターネット上での広告も盛んになり、私たちのように広告代理店で働く人たちは毎日様々な新しいアイデアを生み出すことに必死だ。

忙しい時は余計なことなんて考える暇もなく、頭の中は常に企画案件のことでいっぱい……なのが、いつもの私なんだけど……

キスをしてからの数日、私の頭の中は識嶋さんのことでいっぱいになっていた。


あの後、気付けば優花ちゃんの姿はなかった。

識嶋さんにも連絡はないようで、私がパーティーに出席した効果があったのかどうかは不明なのが現状だ。


そして……キスをしてからの識嶋さんはというと。


「高梨、待て」

「……識嶋さん。お疲れ様です」

「帰るなら車を使え」

「もう大丈夫ですってば。彼のことは終わったんですし」

「だが時間も遅い。お前に何かあったら困るんだよ」


以前より過保護気味に接するようになっていて、益々私の胸中をかき回している。



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