スイート・ルーム・シェア -御曹司と溺甘同居-


重ねて相馬先輩の場合は朝の件もあるから、繋がったぜ的な方向になりかねない。

私は急いで識嶋さんを突き飛ばし離れると、大きく首を横に振った。


「違うから! 虫がいたんです!」

「おい、自分から抱き付いたくせに突き飛ばすな」

「ちょ! 更に誤解を招く言い方しないでください!」


むしろ黙っててと心の中で叫ぶも、相馬先輩はすでに完全に誤解しているようで。


「そうか。おかゆの相手は高梨か!」

「先輩聞いて!」


もう何をどう説明したらいいのやら。

識嶋さんとの約束の件もあってうまく弁解もできない私は、この後ひたすら誤解であることを伝えつづけどうにか納得してもらった時にはどっと疲れて休憩どころではなくなっていた。

当然、仕事も捗らなかったのは語るまでもない。















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