君の見る世界は僕の見る世界とだいぶ違うみたい
僕の家族
―昨日未明神奈川県川崎市のカフェにて火事が発生しました。火は1時間ほどで消し止められました。カフェである家1棟が全焼しました。火元はキッチンのガスコンロとこ事です。火元の近くにいた店員2名が全身火傷、一酸化炭素中毒で死亡し他に客として来ていた3名が腕などに火傷を負いました。いずれも軽傷とのことです。続いてのニュースです―
昨日のカフェの火事についての
朝のニュースが家の中に響く。

チュンチュン
小鳥が朝の挨拶をする。
朔はその挨拶とともに目を覚ますと
そこは自分の家だった。
昨日泣き疲れてそのまま
寝てしまったらしい。
左右を見回すと
「おはよ。朔!飯食うか?昨日は大丈夫やったか。ここまで担いだの俺やからな。感謝してや。」
どうやら、一葵が家まで
運んだみたいだ。

テーブルに朝食の食パン、コーヒー
スクランブルエッグが次々と運ばれていく。朝の部屋中に甘い匂いが漂う。
最後にコーヒーをテーブルに置くと
と2人は食パンをかじり始める。
「昨日の彼女誰なんや?清楚なひとやったの。せやけどそれ以上に恐怖やわ。」
コーヒーを一口のみ朔は
「あの娘。なんか...。嫌な匂いだった。」
一葵は首を傾げ朔を見る。
「い、いや。なしなしこの話やめよ。」
作り笑いで朔はその場を濁す。
2人また朝食を食べ始めるが無言が続く。
朝食が片付き
食器を流し台のとこに置く。
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