君と僕の約束


村長は私たちに儀式を行う日時を言わなかった。

それは私たちの運命を考えたものなのか、いなか定かではない。

私は恐らくいい時期が訪れるのを待っているんだと思う。

今は目の前の人達や1体1体の宵妖に向かうべきだと思っている。


「ねぇ夏凪翔...」


私と夏凪翔は全く眠りにつけず、夏凪翔の家の縁側に座っていた。


「なに?」

「もし仮にだよ?誰かが犠牲にならなくちゃいけない状況になったとしたらどうする?」
「俺が犠牲になる。」


夏凪翔は即答した。


「私はやめてほしい。夏凪翔を失いたくない。」


私はありったけの想いをぶつけた。


「俺は俺以外の誰かが犠牲になったら自分を一生恨むと思う。もう周りが見れないくらい。それだったら俺が行く。」

「行かないで...」


私は夏凪翔の強い気持ちに水をさすようにか細い声だがはっきりと言った。
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