レモンケーキ*another side
「美味しいね、僕この味好き」
カチンッ
海のフォークがケーキを貫いてお皿につき立っている
どうしたのかとじっと見ると、どうも熱があるみたいだ。
「海、熱あるんじゃない」
僕は海のマシュマロ、いや、
ぷにぷに、いや
白くて赤くてやわい頬に両手を伸ばした。
「すごく真っ赤で熱いよ」
実は触りたかった、なんて、いや、こんな時にそんな不純なこと言ってる場合じゃない。