あたしの1番大切な人


『わかった』
そう言ったにもかかわらず、そのあと10分くらい待たされた。


「あ~…姉ちゃん。ごめんごめん、お待たせ」


「超遅いんだけどー」


とりあえずそう言って、大介を洗面所から追い出して、あたしは顔を洗って、髪を整えた。


歯磨きもちゃんとしたしね。

そのあとすぐにリビングに行って、


ママとパパと挨拶を交わした。
ママはキッチンにいて、パパはダイニングイスに座っていた。


「パパママおはよー」


「「おはよう杏奈」」


「早くこっちきて座りなさい」


「はぁい」


そう言われたから、
あたしはダイニングに行って、イスに座った。


そうしたらパパが話しかけて来て。


「杏奈」


「パパなーに?」


「ん、ちょっとなあ。今日は出来そうか?」


「う~ん…、出来そうって言ったら出来そうだし…わかんない」


「…クスッ…そうか。頑張れ。杏奈なら出来る。パパの自慢の娘だからな」


父親こと、あたしはパパって呼んでるんだけど、


すっごいハンサムだと思う。
それに優しいし…昔もかなりかっこよかったって想像できる。


こういう父親でよかった。周りにもいつも羨ましがられるんて、かなり自慢なんだよね。


パパは親としては良い父親だよ。
そんなパパが、あたしは好き。
あと、決してファザコンではないよ。


せめて、仲良し親子って言ってほしいかな。


これくらい、
普通だと思うんだけど。


< 64 / 99 >

この作品をシェア

pagetop