花魁〜撫子達の葛藤〜
亜矢は13枚差、真梨子は15枚差。

お互い、準優勝に決まった。


***大会を終えて***

「ぷっはあ〜疲れたねえ!」
自販機で買った牛乳をゴクゴクと飲みながら、真梨子が声を上げた。

「マリちゃん、声でっかwほんと、疲れたよねえ...優勝したかったあ!」
真梨子の様子にケラケラ笑い、亜矢は汗を拭く。そして自販機に110円を入れると、バナナ·オレのボタンを押した。

ガコン、と音を立て、バナナ·オレが取り出し口に落ちる。

亜矢はそれを拾いながら、真梨子と喋っていた。
やがて、放送が入った。

《受賞者は会場までお越しください。

Aブロック優勝·中岡 麗子。準優勝·山内 亜矢。Bブロック優勝·風素 美園。準優勝·大江 芙美子。Cブロック優勝·荻原 真希。準優勝·村田 真梨子__...》

「やばっ、もう行かなきゃ!」

そして亜矢と真梨子は慌てて会場へと向かった。


授賞式が終わり、ほっとひと段落した2人。

「さて、帰りますかっ!」

「あっ、まって亜矢ちゃん!帰りに、寄りたいとこあるんだけど...。」

「いいけど...。でももう9時だからね、急いで」

半ば呆れがちに溜息をつく亜矢を軽く睨むと、思いついたようにこう言った。

「そうだ亜矢ちゃん、あした日曜日だし、泊まっていけば?」

「え、いいの!?」

「うん。そうと決まれば近くの文具屋に付き合って〜(><)」
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