それはとっくに恋だった
番外編1 地獄の3日間と親友の電話
梨央から頼まれて、達也に食料を届けて、急いで真尋の家へと戻った。


寝ているだろうと、合い鍵を使ってそっと中に入って違和感を覚える。



部屋のすべての電気が消えており、真っ暗だった。



「真尋?」



返事はない。



寝ているんだと言い聞かせながら部屋に入ると、ベットの上には誰もいなかった。


「ウソだろ?」


どこに行ったんだ?



急いで真尋に電話をかけるとつながってほっとしたのもつかの間。


相手は真尋のお母さんで、そして言われた。




連絡してくんなと・・・・。



ツーツーという虚しい音が耳に響く。


どれくらい立ち尽くしていただろう。


ふと我に返った俺は、真尋の家を後にした。



真尋のにおいのする、でも真尋のいない部屋にはいたくなかった。
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