雪の降る日に、願いを消して
誤魔化せない
「で、何があったの?」


紗英からそう聞かれたのは昼休憩中だった。


桜子と駿が教室で仲良くお弁当を広げているから、あたしと紗英は2人で教室のベランダに出て、膝の上でお弁当を広げていた。


「何って、なにが?」


ミートボールを口に運びながら紗英に聞き返す。


「今日は桜子も変だけど、鈴も変だよ?」


そう言われあたしは自分を指さした。


「変」


短くそう言われて、思わず笑ってしまいそうになる。


だけど紗英は冗談で言っているのではなく、その顔はとても真面目だ。
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