雪の降る日に、願いを消して
返事
紗英とお揃いのポーチを買ったあたした、体調が悪いと言って家に戻ってきていた。


嘘ではない。


萌ちゃんに会ってから何度も吐き気が込み上げて来るのだ。


萌ちゃんに言われた事がひどくショックだったことはもちろんある。


だけどそれ以上に、駿が妹にそんな話をしていたことがショックだった。


もしかしたらあたしの告白を面白おかしく話題にしていたのかもしれない。


駿と萌ちゃんの2人で笑いものにしていたのかもしれない。


そう思うと、気持ちが悪くてベッドから起き上がれなくなっていた。


胸の黒いスライムはなくなることもなく、あたしの体を重たくさせたのだった。
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