永遠の花






倒れた黎に何とか寄り添う。




なぜか不謹慎にも



楓は黎の漆黒の髪をヤミと思ってしまった。






黎に触れようとした手を思わず引っ込めてしまった。







「ぐっ、っㇷ…。」





痛みはひどくなる。





楓は胸のあたりを抑えてうずくまる。






楓の頭には一人の声が聞こえた。







「約束をたがえるではないぞ…。」






定の声だ。




楓は遠くなる意識の中で




定の言葉を耳にしていた。





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