愛する人

✳️✳️巻き込んで


「涼、ごめんね
変な事に巻き込んで。
あんなこと、言わせて
彩希に叱られるよ。」
「あはは。彩希なら大丈夫だよ。
わかってくれているから。」
「はいはい。今の独り身には
その惚気話、堪えるわ。」
と、笑いながら言うと
涼も、笑っていた。

そう、涼は先日
彩希に告白して
付き合い始めていた。

お互いのご両親にも
挨拶も済んでいる。

今日も彩希の家に帰った。

マンションを解約するにも
父に頼まないと行けないし
頼むなら、理由を話さないと
行けなくて、躊躇していた。

彩希は、
「いつまでもいたらいいから」
と、言ってくれたけど

そんなわけには
いかなかった。

あれから、二週間がすぎた。

私は、専務に呼ばれた。

伺うと、美羽様が見えていて
「美羽様、いらっしゃいませ。」
「ああ。紫海ちゃん。
あの時の雑誌ができたから
届けにきたの。

主人から、聞いたけど
元気ないそうね。
なにかあったの?」
と、言われたから

「わざわざ、ありがとうございます。
ご心配頂いて申し訳ありません。
専務、美羽様
私は、大丈夫です。」
と、言って雑誌を頂いて
秘書室に戻った。


そのころ、櫂は・・・・
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