愛する人
十二話

✳️✳️覚悟


私は、翌日
緊張からかストレスからか
出血をして
実家の近くの産婦人科へ運ばれた。

ここは、瑠偉を出産した所だから
先生とも顔馴染みだ。

もちろん、櫂が
モデルであることも知っている。

「あれあれ、紫海ちゃん
ストレスになってるね。
ダメじゃない。
お母さんが・・・」
と、家のお母さんと
同じぐらいの女医さん
優子先生。
「ダメですね。
先生・・・ごめんなさい。」
と、言うと
先生は、ニコリと
してくれた。

私は、出血が止まるまでは
絶体安静となり
瑠偉は、昼間はお母さんといて
夜は、病室に来ていた。
1日いても、瑠偉が飽きるだけだからと。

お義母さんとお義父さんは、
櫂にかなり怒っていて
「何も心配しないで
   ゆっくりするのよ。」
と、言ってくれた。

私は、桐島の両親に甘えることに
した。

彩希も病院に来て
   心配してくれた。
「彩希、ごめんね。
海くん、空くん、忙しいのに。」
と、言うと
「何言ってるの。
紫海のことも、心配なの。」
と、言われたから
「クスッ、ありがとう。」
と、言って
子供達の話を色々した。

「彩希、心配しなくても大丈夫だよ。
今度は先走りはしないから。
でも、一人で生きていく覚悟はしてるよ。」
と、言うと
「わかってるよ。
だけど、なんかあったら
必ず話してよ。」
と、言ってくれた。

やはり、友達はいいなぁ
と、改めて思った。
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