泡に消えた人魚
夫人と白猫
今日もまた一日を迎えてしまった。
毎朝目を覚ますと思う。
和食か洋食か決めて朝ごはんを食べる。
かみしめても噛み締めても味がしない。
まるで砂を口に含んでいるようだ。
あの子が居なくなってから私は、
毎日同じ日々を過ごしている。
変わったことはミルクという猫と生活することになった事くらいだ。
ミルクは外猫で、たいがい家を起点にしてるようだ。
子猫の時にカラスにやられているところを助けてから私の恩義なのか、私の様子を伺うように、
職場の港にまで顔を出す心配性でもある。
私の後を追ってきて行かないで、と大粒の涙を流してたあの子は、
大人になりこの街を出て行ってしまった。
私は、たりない母親だったのだろうか。
今も連絡はない。
居なくなってしまった理由は、薄々と感じている。
それでも、せめて、声だけでも聞かせて欲しい。
そう、いつも早智子は思っていた。
毎朝目を覚ますと思う。
和食か洋食か決めて朝ごはんを食べる。
かみしめても噛み締めても味がしない。
まるで砂を口に含んでいるようだ。
あの子が居なくなってから私は、
毎日同じ日々を過ごしている。
変わったことはミルクという猫と生活することになった事くらいだ。
ミルクは外猫で、たいがい家を起点にしてるようだ。
子猫の時にカラスにやられているところを助けてから私の恩義なのか、私の様子を伺うように、
職場の港にまで顔を出す心配性でもある。
私の後を追ってきて行かないで、と大粒の涙を流してたあの子は、
大人になりこの街を出て行ってしまった。
私は、たりない母親だったのだろうか。
今も連絡はない。
居なくなってしまった理由は、薄々と感じている。
それでも、せめて、声だけでも聞かせて欲しい。
そう、いつも早智子は思っていた。