意地っ張りの涙(仮)
なんか…冷静になれた気がする(笑)

「…いらぎさ、ああいうのが……」

小さく呟く夏目の声が聞こえた。

「なんか言った?」

結城先生を見ながら夏目に返すと

「こら、そこの1年!ちゃんと聞いてんの?!」

先生からどうやら保健委員長に代わっていたらしく怒られた。

「すっ、すみません…」

頭を下げるとそのまま話を続行する保健委員長を見つつ、とりあえず夏目は気にしないでおこうと決めた。


「それじゃ、今日の見回りは…さっき話してた1年生コンビ!あなたたちに決めます。ちょうどA組だしね。週一で備品の点検だから。じゃあよろしくね、解散~!」


ついてない…。
ガックリと肩を落とす私と特に何も考えてなさそうな夏目に結城先生がバインダーを手渡してきた。

「手分けすればすぐに終わるさ。行ってこい」

そう言うと軽く私たちの背を押して保健室から追い出した。

「「・・・・・・」」

いきなりで驚いてしまい、つい夏目と顔を見合わせてしまう。






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