意地っ張りの涙(仮)
「俺が…アイツの……結城の側に居る柊を見たくないんだよ。なんかムカつくし」

段々と顔に熱が集まりだしたのがわかる。何でこんなこと夏目は言うんだろう。自分でも目が泳ぎだして夏目を見返すことができなくて、つい、里緒菜たちを見る。この何ともいえない空気(?)をどうにかしてほしくて。
見ると結城先生と目が合ってヒラヒラと手を振られた。

「・・・・・・」

余裕のある態度を見せる結城先生に少し呆れつつ、だけどなんとなく力が抜ける。

「結城先生と何かある訳じゃないもの。それに…ムカつくと言われても……」

「ちゃんとわかってるけど、なんかなぁ…馴れ馴れしくてムカつくんだよ」

「あのねぇ、一応さ先生だからね?」

「一応って傷つくねぇ(笑)」

近くまで来ていたことに気が付かず「きゃあっ!」と叫んでしまう。すぐに夏目が私を隠すように前に出る。私の声が聞こえていた里緒菜た凌平も夏目と一緒に立つ。

「ふんふん。姫を守る騎士は3人か…。知ってるか?そんな風にされると更に興味が沸くんだ。」

「何が言いたいんです?」

里緒菜が問うと

「火をつけたのは君たちだってこと」

「何言ってんだよ!?」







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