情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
二人をリビングルームに残して、自室に戻り、自分の甘さに落ち込んた。

蓮と過ごした日々が脳裏に浮かんでは消えていく。
躊躇いも多かったが、彼の素顔にドキドキもした。
彼から目が離せなかった。

別れてまだ一日目なのに、蓮のコトばかりを考え、後悔している。
あのまま、蓮の言う通り子作りしていれば、桐生会長に許して貰えたかもしれない。

「!?」
私のスマホがブブブ…と振動する。

通話の相手は蒼斗さん。

「もしもし・・・金森です」

――――日葵ちゃん?元気??

「私と蓮が別れたコトはご存知ですよね?」

――――知ってるよ。明日、蓮、見合いするんだ。場所は『ダイヤモンドホテル・東京ベイサイド』の最上階フレンチレストラン『リヴィエール』だから・・・相手の女性に興味があるなら来るといい。安心して、日葵ちゃん。蓮のヤツ、見合いに全然乗る気じゃないから・・・

「蓮の見合い相手に興味はありません」


――――蓮のコト嫌いになった?蓮は日葵ちゃんじゃなきゃダメみたいだけど・・・君はどうなの?


「私は別に・・・」

―――――名前は桐生で個室をリザーブしてる。君の分のコース料理、用意しておくから・・・

「蒼斗さん!?困ります」

――――じゃおやすみ。

蒼斗さんは一方的に早口で伝えると切ってしまった。
私は何度も蒼斗さんに折り返し電話したが無視された。


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