情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
一日が何事もなく過ぎて、俺と蒼斗は湾岸線を通り、『東京ベイランド』を目指す。
お爺様の代から続いた東京湾岸開発。
全ての開発を終えたのは俺が十歳の時。
その間に東京オリンピックも開催された。
「見えて来たぞ」
******

複合型施設『ギャラクシー』が見え、『ダイヤモンドホテル・東京ベイサイド』が見えて来た。

最上階のフレンチレストラン『リヴィエール』の個室が見合い場所。
店内に入ると開放感溢れる全面硝子から東京の夜の街が見えた。
何処に座っても同じ素敵な夜景が楽しめる雰囲気だった。

「部屋は奥です。桐生様」
ボーイに案内され、奥の個室に入った。

真っ白なテーブルクロスのかかったテーブル。カトラリーの準備は整っていた。

「五人様でよろしかったですか?」

「五人??」

「はい、人数が揃い次第、こちらからお呼び致します」

「かしこまりました。ごゆっくりとどうぞ」とボーイは一礼して、退室した。

「五人って??どう言うコトだ?陽依さん一人じゃないのか?」

「智也先輩も来るから・・・」

「後の一人は誰だ??」

「日葵ちゃん」

「日葵??おいっ!?蒼斗、それはどう言うコトだ?」

俺は蒼斗の胸倉を掴んだ。


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