情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
《21》結婚

蓮side~

俺と日葵の恋は紆余曲折の道のりだったけど、本日挙式日を無事に挙式を迎えた。

「失礼します。桐生様、本日は誠におめでとうございます。本日・・・」
敦司様が奥様の陽那(ハルナ)夫人を伴い、俺達の控室に挨拶に来た。


「敦司君、固い挨拶は抜きでいい。
今日はしっかり最後まで蓮と日葵さんの媒酌人を務めてくれ」
お爺様が敦司様の挨拶を遮るように話し掛けた。

「それは重々承知しています。桐生会長」

「じゃ挨拶は終了だ」

「では、金森家へ挨拶に行って参ります」

敦司様夫妻は日葵の控室に行った。

俺は出来れば、チャペル式のスタイルで挙式したかったのに。
お爺様が反対して、神前挙式となり、黒紋付き袴を着る羽目になった。

「何か・・・落ち着かない」

「緊張してるの?お兄ちゃん」
眞彩がクスクス笑いながら顔を覗き込む。
「緊張はしていない。
慣れない袴で苛立ってるだけだ」

「今度は眞彩の番だな・・・わしがいい男を見繕ってやるから安心しろっ」

「私は見合い結婚よりも恋愛結婚がいいの」

「もしかして、眞彩、もう相手が居るのか?どこの誰だ?わしに紹介しろっ。
その男の将来性を見てやるから・・・」

「お爺様に紹介する前にお父様とお母様に紹介します」

「何を言ってんだ?桐生家の当主はこのわしだぞ!わしを蔑ろにするな」

「いつになれば、桐生家の当主の座はこの俺に回ってくるんだろうな・・・」

「さあな・・・死ぬまで現役、貫きそうだな・・・お爺様は・・・」

俺と親父は互いに溜息を漏らした。





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