クール上司の甘すぎ捕獲宣言!
強力なライバル!?

『香奈~元気!?
今週土曜日の午後から日曜まで休み取れたの! ちょうどダンナも出張でいないから、久しぶりに泊まりに行ってもいい?』

有峰志帆(ありみね しほ)から、そうラインが来たのは、今週の水曜日。私は即、『OK』で返した。

今日は、その当日の土曜日。

朝はゆっくり寝て、昼前から部屋の掃除や片付けを始めた。一息吐いて、ふとカーテンの外を見ると、見事な秋晴れの空が広がっている。

志帆はショートカットが良く似合う、スレンダー美人だ。大学はそれぞれ別だったけど、高校時代から続く、私の大親友。

志帆は約一年前に結婚した後も、引き続きデザイン事務所に勤めている。

去年の秋は私もまだ彰斗と付き合ってたから、出席した結婚式で、志帆のウェディングドレス姿と未来の自分を重ねて見ていた。

……そんな脳内お花畑状態だった自分を、今は思いっきりぶん殴ってやりたい……。

会うのはかなり久しぶり。ラインは頻繁にやり取りしてて近況は分かってるけど、細かいところまでは伝えていない。

彰斗と偶然、会社で再会したことは伝えたけど、小野原さんのことは伝えていない……当然、キスされたことも……。

昨夜のことを思い出して、落ち着かなくなる。

あー、もう何なのよ! キスぐらいで!

中学生じゃあるまいし!


私は再び手を動かし、掃除に没頭した。

< 42 / 167 >

この作品をシェア

pagetop