青春絵図の定義
「私のこと好きなの?」
「好きじゃなかったらこんなことしない」
しれっと答える相川に、キュンっとしてしまう。
「大塚は?」
この目に弱い。
色素の抜けた茶色の瞳が、痛いほどまっすぐに私を見据えてる。
「言わせないで。」
「言って」
「…もう。好き」
「これが青春絵図?」
「さあ。」
「恋とか愛とかそんなものじゃないんじゃなかったっけ。」
「…まぁ、」
私は乱れた自分の髪を手ぐしでとかす。
「例外も…あるってことで…..。」
【青春絵図の定義】完