恋愛の始め方
なので、あたしも風間と一緒に救命に戻ることにした。

調度非常階段に居たので、そのまま非常階段で下へと向かう。

その間も風間は腕を離してくれなくて、歩幅もペースも違う風間に付いて行けず、途中足を捻ってしまった。

最悪。

やっと風間から手を離されたのは、非常階段を出る時で、解放された腕で軽く捻った足を撫でる。

救命に戻った時には、一通りの処置が終わって居てあたしがすることは何もなかった。

無駄足になってしまった。

でもこのまま戻ったら、また捕まりかねないと思い、こっそりと救命で身を隠す。


「志乃?あんた、帰ったんじゃなかったっけ?」


そんなあたしのことを見つけた、夜勤のかなに声を掛けられる。

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