どん底女と救世主。



「ちょっ、何でそんな格好」


珍しく早く帰ってきた、といっても定時上がりだった私が晩ごはんを作り終えてひと息つくころに帰ってきた課長はそのままシャワーを浴びていたはずだった。


色々考えていたから、あれから何分経ったのかなんて分からないけど、いつの間にか上がっていたらしい課長はなんと上半身裸だ。


普段はスーツで隠されている程よくついた筋肉に、拭ききれていない水滴が若干残っていて。
目を背けてしまうほどセクシー…。


実は、課長と住み始めて、課長のこういう姿を見るのは始めてじゃない。


今までだって何回も見てる。その度、目を背けてやり過ごしていたのに。


課長があの日、下心が何とかなんて言うから妙に意識してしまう。


少し前まで男と住んでたんだから、男の風呂上がりを見て赤面するほど経験値がないわけではないのに、今はもう赤面どころか顔から火がでそうだ。


別に下はきちんとグレーのスウェットを履いてるわけだし、全裸というわけではない。

絵理から『初心なフリするな』、なんて言われそうだけど。

でも、課長のこの姿は色気が溢れすぎてる…。


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