どん底女と救世主。



ごはんを堪能して、お風呂へと入る。


最初は課長の家で裸になるなんて、となかなか落ち着かなかったお風呂も今では心からリラックスできる貴重な時間になった。

私って意外と順応が早いらしい。28年間生きてきて最近分かった新事実だ。


お風呂上がり、部屋で洗った髪にドライヤーをあてているとやっと課長が帰って来た。


「おかえりなさい」

「ただいま」


完全に髪の毛を乾かして、ご飯の準備をするためにリビングへと向かうとネクタイを緩めた課長の姿があった。

時計を見ると21時を回ったところ。さすがの課長もお疲れみたいだ。


課長がお風呂に入ってる間に秋刀魚を焼き、他のおかずを温める。

うん、美味しそう。まあ、美味しかったけど。



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