拷問ゲーム
プロローグ
オレは監視部屋と呼ばれている殺風景な六畳の部屋の中で、
志村勝というスキンヘッドのゲスな男と拷問部屋の様子をモニターで見ていた。




モニターに映るのは、拷問ゲームのオレの対戦相手、大和田守と
拷問者である藤城敬と四人の部下たち。




大和田は、藤城に怯えて、目を泳がせながら、叫んでいた。




「や、やめて……。

もう、やめて下さい!」




大和田の涙声を聞きながら、オレは大和田が、「参りました」と言ってくれることを期待していた。




大和田が負けを認めない限り、二人の勝負に決着はつかず、今度はオレが拷問を受ける番になる。




オレはそんなことを思うと、胃がキリキリと痛み出した。
< 2 / 306 >

この作品をシェア

pagetop