キミの隣、笑顔のあなた




つぎ、”大学進学・その他専門学校等進学” の文字が。

大学進学に丸を付けるのは自分の中で、もう決まっていることだった。

でも、ここに丸をつけて、先生に渡してしまうと、もう受験一色に染まる気がしていた。



目を閉じれば、今でも澄にいのことが浮かんでくる。

笑顔、怒った顔、優しい顔、先生の顔...

どんな顔の澄にいも大好きだ。

澄にいの隣にいるのは、自分なんだって信じて疑っていなかった。

でも、茉胡がすぐに澄にいを自分のものにしてしまった。


羨ましかった。


ただ、あの澄にいの隣にいる権利があること、澄にいを近くで見れることが許されていること。


いいなあって思ってた。


それと同時に、私は自分の気持ちを心の奥底に押し込まなきゃいけなくなった。


辛かったなあ。



風邪を引いたあの日、夢に澄にいが出てきた。

あんなに幸せな気持ちになれるなら風邪も嫌いじゃなくなった。



他にも毎日毎日いろんなことがあって...



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