ボクの友達
あぁ。気持ちよかったのに…。

ボクはリサが出て行ってがっかりした。

あんな風に撫でてもらうの初めてだ。

いいな。いいな。

リサに撫でてもらえて。

みんなが話かけてくる。

リサは優しいんだ。

ボク、リサ大〜好き。

毎日話かけてくれるよ。

みんなを大事にしてくれるんだ。

一斉にあちこちから声がする。

いいなぁ。お前。そこは特別なんだ。

誰かが言う。

特別？

ボクは聞き返す。

そうだよ。特別なやつしかそこに置いてもらえないんだ。

違うコが言う。

特別って何？

１番ってこと。

大事ってこと。

大好きってこと。

みんなが一斉に言う。

でもリサはみんなのこと大好きだよね。

ボク達もね。

じゃあみんな特別？

ボクは聞く。

特別…だね。

じゃあボクだけってわけじゃない。ここはみんなの場所だね。

そうだね。

君、面白いね。

面白い？

不思議に思って聞き返す。

面白いこと言うね。

だってみんなのこと大好きなんでしょ？だったらみんな特別じゃないの？

そうだね。

じゃあここはみんなの場所だね。誰かじゃなく、みんなの。

ボクはみんなに向かって言う。

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表紙・目次

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