家政婦だって、恋したい
契約終了

ー結衣sideー




碧斗さんが出ていってから5日が経った。

主人の居ない家にずっといるのもどうかと思ったが、
どうしてもまだ居てもいいって信じたくて、諦め悪く居座り続けること5日。

いや、もう日が暮れてしまっているから、5日も終わりを迎えてしまう。



・・・そろそろ限界かもしれない。




「・・・どうしてこんなことになっちゃったんだろ。」

ついこの間まで楽しく過ごせていたのに。



どうすればいいのか思い悩んでいると、インターフォンが鳴った。

「誰だろ・・・?」

モニターを見ると、そこには拓哉さんの姿があった。


「拓哉さん?碧斗さんなら、まだお帰りになっておりませんが・・・」

「やっぱ碧斗、帰っていないのか。・・・いいのいいの、俺が用があるのは結衣ちゃんだから。開けてくれる?」

「私に・・・?今開けますね。」

拓哉さんが私に用事なんて、初めてだ。





< 217 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop