クールな上司とトキメキ新婚!?ライフ

「髪の色、変えたんですね。それと、携帯カバーも」

「季節が変わったので、なんとなく」

「両方とも、とても似合っていますね」

「ありがとうございます」

 コーヒーマシンでカプチーノを淹れた部長だって、今朝ももれなく麗しい。

 腕時計のベルトはステンレスから革に変わっているし、スーツも少し前から秋冬物になっている。
 今朝は、ブラウンとブルーのチェックのネクタイが、チャコールグレーのスーツに合っていて……素敵すぎる。時が経つのを忘れて、じっくりと見惚れてしまうほどに。


「私に何か?」

「あっ……いえ、今日も素敵なスーツを着ていらっしゃるなと思いまして」


 ははっ、と笑った千堂部長は、精悍な顔つきにぴったりの涼しげな目元を細めて私を見た。


「瀬織さんにファッションチェックされているのなら、明日からは一層気合を入れなければなりませんね」

 これ以上の爽やかさと上品、たまに垣間見る色気を出してくると宣言されただけで、私の脳内はだいぶ幸せな想像が広がっていく。


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