サヨナラの行方



悠月が逢いたくないって考えてモヤモヤしていたのも、
悠月を信用していたのも、
悠月とだけヤりたいと思ったのも、
全てそれが理由なんだ。

気づいた今、想いが溢れてしまいそうだ。

悠月が好きだって……。



「本当に鈍いな。初恋をしているみたいだ」


「課長って、百戦錬磨だと思っていました」



池田がしみじみとそんなことを言う。



「百戦錬磨って……」


「だってモテますし、そんな風に見えるんですよ」


「見た目はそうでも、実際は初恋もまだの中学生だって?」


「そこまでは言ってないと思いますけど」



笑いながら返してくる。

なんだか、気持ちに正直になればすごくラクになった。



「でも、課長の今の状態では、大きな声してそんなこと言ってはダメですけどね。離婚するならまだしも」




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