サヨナラの行方



自業自得。

自分が蒔いた種。

そんな風にしか思わない。


そもそもは、利用するためだけに結婚した俺のせいではあるけれど。

すがるように泣かれても、俺は痛みすら感じない。

冷たいかもしれないけど、この女はそれだけのことを悠月にやっているんだ。

それこそ、自業自得なんだ。



「あんたに何言われても、俺の考えは変わらない。
あんたと一緒にいることさえ苦痛だって」


「それでも、一緒にいたいのに……」



本当に、らちが明かない。

話し合いは平行線を辿るばかり。

これでは、話し合いの意味がない。

こんなのに金はかけたくないから、弁護士なんて頼みたくない。

本来は、俺が悪いし。




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