最後の100日~君に幸あれ~

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「んっ…」


誰かの背中で揺られるような感覚に目を覚ました。

「ルイ…?」

「あ、美奈ちゃん。
大丈夫?」

振り向いたのは祐一君だった。

どうして祐一君が…。

「俺が昨日の言ったんだ。少し心配で追ってきたらさ、猫が必死に俺らに鳴いてて後を追ってくると奥村さんが倒れてて近くに男の人がいたし。」

猫が…?
もしかして、ルウが…?
なわけないよね…。

「美奈ちゃんの友達だって話したら、美奈ちゃん事頼むって言われた。
あれお父さんだよね?大丈夫?」


「うん…。」


私は祐一君の背中から降り少しふらつく足取りで歩いた。

お父さんは涙を流していた。

月に二回ルウに花をあげていた。

お父さんは変わったのかもしれない。


私達は無言のまま自宅の方へ歩いていた。

「祐一君…二階堂君…ありがとう」

「ううん。
過去に何があったの?とか聞かない。

美奈ちゃんが話してくれるまで待つ。

だから、せめて少しでもいいから頼って欲しい。」


「そうだな。
頼れ!祐一とか俺とか葵!
みんないつでも力になる」


そういい優しく微笑んでくれた。

ありがとう。

嬉しい。

「ありがとう…」


私の家の前に着き私は立ち止まった。

気を失ってしまった。

だけど、お父さんは変わったんだよね。

ルウの為に涙を流して自分を責めていたんだよね?

少し心が軽くなったような気がした。

私は二人に深々と頭を下げ家の中へ入った。

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