最後の100日~君に幸あれ~

「ねぇ。拓磨君、最後の100日って知ってる?

まぁ、君は生身の人間だから知らないかな?」


しばらく無言が続いた。
拓磨は静かにルイの話を聞いている。


「僕がまだ美奈と出会う前に、ある霊に出会ったんだ。
その霊には好きな人がいた。
その人に想いを伝えたく好きな人を探してて彷徨っていたんだ。
そしてついにその霊は好きな人を見つけた。

だけど人間には僕たちは見えない。

その霊は好きな人を見つけた後100日後に消えたんだ、好きな人の幸せな姿を見た後に。

霊は未練があるからこの世にとどまる。
だけど、その目的を見つけた後100日後に消えてしまうんだ。」

どこか遠くを見つめるルイ。
その霊は最後に何を思ったのだろう。

寂しい?辛い?

いいや、思い人の幸せな姿を見てから幸せに消えていったんだろう…。



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