ツンデレ社長の甘い求愛
通常は佐藤さんにお願いしているけれど、佐藤さんがどうしても来られないときは、もうひとりのペットシッターさんにお願いしている。

おかげで留守中もカイくんの心配をすることなく、仕事に打ち込むことができていた。


「それじゃ私はこれで」

「お疲れ様でした、気を付けて帰って下さいね」

カイくんと一緒に佐藤さんを玄関先まで見送り、リビングに戻る。


「疲れたな、今日は」

着替えするのも面倒でソファーに腰を下ろすと、すかさずカイくんが隣に寄り添ってきた。

そして「クゥ―ン」と可愛い鳴き声を出して甘えてくる。


あぁ、やっぱり家が一番最高だ。

仕事の疲れも社長のことも、カイくんを見たら一気に忘れてしまえるよ。


「分かったよカイくん、ちょっと待っていてね。着替えてきちゃうから」

頭を撫でて寝室でラフな部屋着に着替えた後、向かった先は洗面所。


まずはコンタクトレンズを外したあと、バンダナで前髪を上げてメイク落としで綺麗サッパリに落としていく。
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