ツンデレ社長の甘い求愛
番外編:幸せな休日の過ごし方 ~大喜side~
かすみと付き合い始めて早三ヶ月。

幸せな日々を送っている……と言いたいところだけれど、そうでもなかったりする。


「いいか、ラブ。かすみの家に行ったら、しっかりカイくんと遊ぶんだぞ?」

「ワンッ!」

玄関先でラブと視線を合わせるようにしゃがみ込み、ラブが人間の言葉を理解できないと分かっていても、ついお願いしてしまう。


今日は土曜日。

休日はお互い家でのんびり過ごしたい派。

会社では肩が凝るほど気を張っているから、正直助かる。

おまけに彼女も俺に負けず劣らず愛犬家。

そうなると自然とふたりで会うときは、愛犬たちも共に……になるわけだ。


部屋を出て隣に住むかすみの部屋のインターホンを鳴らすと、すぐにドアが開かれた。

「いらっしゃい、大喜さん、ラブちゃん」

出迎えてくれたのは、会社でのイメージとは百八十度違った風貌の彼女。

きっちりメイクされている平日とは違い、休日の彼女は一切化粧しておらず、コンタクトもつけずに眼鏡を掛けている。
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